
日本相撲協会 阿武松部屋
阿武松部屋の反物デザイン、
カスミソウに込めた想い
阿武松部屋の公式サイトの制作に携わった翌年、2021年も反物デザインの制作を続けました。今回は前作のモノグラムパターンとは異なり、お花をあしらった象徴的なデザインです。
カスミソウは、阿武松親方の母親が生前好きだった花です。この花は、咲いても枯れても美しさを保ち、主役を引き立ててくれます。このデザインでは、相撲部屋の主役が力士であることを表現することを狙いました。

敬意と伝統を込めた阿武松部屋の新しさ
カスミソウと一目で認識されるよう、さまざまな柄のパターンを追求しました。しかし、手書きで描くことに決めたものの、なかなかデザインが定まらない日がつづく。いくつもの試作を重ね、カスミソウの繊細な美しさをどのように表現するか、試行錯誤を繰り返していました。
その過程で、阿武松親方のアイデアが光りました。彼はトーンを落として重ねるという手法を提案。このアイデアを試みることで、カスミソウのデザインに深みと立体感が生まれたんです。濃淡が生まれたことで、デザインは凛とした表情を持ち、相撲部屋の気品と力士の強さを象徴するものとなった気がいたします。
最終的に完成した反物デザインは、単なる装飾にとどまらず、阿武松部屋の歴史と深い家族の思い出、そして力士たちへの敬意を込めたものとなりました。このデザインは、親方の母親が愛したカスミソウの花を通じて、過去から現在、そして未来へと続く部屋の伝統を象徴しています。
この反物には、阿武松部屋の創立からの歩みや、数々の力士たちが繰り広げた試合の記憶、そして親方の家族が支えてきた日々の思い出が織り込まれています。カスミソウのデザインは、力士たちがその強さと気品を持って土俵に立つ姿を美しく引き立て、同時に親方の母親が持っていた優しさや愛情を感じさせるもの。
また、このデザインは、阿武松部屋の新たなシンボルとして、多くの人々に愛されてほしい。力士たちがこの反物を身に纏うことで、部屋の一体感が高まり、応援するファンとの絆もより強くなることが期待される。デザインを通じて、阿武松部屋の魅力や価値が一層広がり、多くの人々の心に残ることでしょう。
この反物デザインは、阿武松部屋の未来を象徴する一つの作品として、これからも長く愛され続けることを願っています。